2011年11月15日

ローズウッドの危機

先日、クロモジの記事を書こうとして、
ローズウッドについてネットで調べていたら、
「伐採が進んで絶滅の危機に瀕している」
というところまではわかったのですが、
どういう状況でどの程度、何が規制されているのかについて、
正確なニュースソースがとても少なく、
私もとても好きな精油なので、気になって調べはじめたら、
止まらなくなってしまいました。

現在の時点でわかったことについて、覚え書き的に書いておきます。

ローズウッド(Aniba rosaeodora)は、
2010年3月に開かれた第15回ワシントン条約締約国会議で
「輸出入には、輸出国の政府が発行する許可書が必要となる」
というレベルとされました。
ワシントン条約では、絶滅のおそれの度合いに応じて、
「附属書 I 」「附属書 II 」「附属書 III 」種のリストが作られ、
2年おきの会議で、加盟国ごとに議題が提案され、話し合いによって
そのリストが改訂されていきます。
2010年3月の議題提案はブラジル政府からのものでした。

経済産業省HP
植物のNo.5のところに、
「注釈※1を付し、附属書IIに新規掲載する」とあります。
「注釈※1」は製品名で精油も含まれ、「附属書II」は規制のレベルです。

これについて、あれこれ検索した結果、信頼性があって、まとまっていて、
読んでおもしろかった資料をご紹介します。
発行しているTRAFFICという団体は、
「野生生物の取引を監視・調査するNGO」だそうです。

第15回ワシントン条約締約国会議inドーハ(カタール)
これによれば、IUCN(国際自然保護連合)では
EN(絶滅危惧種)としてレッドリスト入りしています。
個人的には「21のうち14提案がマダガスカルからのもの」という点も
もう少しよく調べてみたいところです。

トラフィックの第15回ワシントン条約締結国会議の附属書改正提案に対する見解
(提案29のところです)
これによれば、ローズウッドは
・成長の遅い硬木で、アマゾン流域の中部から北部など
 一次湿潤熱帯雨林に生育
・天然更新(natural regeneration) がおこなわれる速度は遅く、不確実
・この油の唯一残された生産国はブラジル
・ほとんどの油が輸出され、国内市場で販売される割合は15%

この資料のおおもととなる、ワシントン条約事務局の資料もありました。
英語が得意というわけではないので、すぐには読破できないのですが、
そのうちゆっくり読んでみたい資料です。
CONSIDERATION OF PROPOSALS FOR AMENDMENT OF APPENDICES I AND II

その他にも、より新しい情報(っぽいもの)もあったのですが、
これも、追い追い……。
Annotations for Aniba rosaeodora (Brazilian rosewood),
ANIBA ROSAEODORA AND BULNESIA SARMIENTOI

前回のワシントン条約締結国会議といえば、クロマグロのことが
日本では大きく取り上げられていたのですが、
こういう議題もあったということは、
ちょっと積極的に調べないと手に入らないものですね。

本当に覚え書きになってしまいました。
こうして、正確な資料をあたろうと粘っていると、
知らないことが多すぎて、こわくなります。
調べものはきっかけ。
本で読んだり、人に話を聞いたりしなければ、
実際のところはわからないので、これからじっくりと。

次のワシントン条約締約国会議は2013年だそう。
次回はニュースを受け取るだけでなく、
もっと積極的に読み込んでいきたいものです。
posted by metsä at 16:09| Comment(2) | 精油 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月11日

黒文字

今週月曜日、東京・銀座のプランタン銀座で行われていた
アロマテラピーフェアに行ってきました。
そこで、以前から気になっていた日本の精油を入手。
いつも、「手当ての輪」の活動で
いろいろなお話を聞かせていただいていたyuicaさん。
フェアの会場で、あれもこれも試させていただき、
まずは黒文字(クロモジ)と翌檜(アスナロ)を選びました。

クロモジは、「ローズウッドと同じクスノキ科で成分も似ている」
というのが決め手に。
ローズウッド(Aniba rosaeodora)は絶滅の危機に陥っており、
(この件について調べ始めたら途方もないことになり、別記事にします)
メインで使っている精油ブランド、フロリアル社でも
ローズウッドは取り扱い終了。
どうしようかな、と考えていたところでした。

成分比をみていると、リナロール、ゲラニオールなど、
ゼラニウムやイランイランのように、
フローラルな香りの要素も含まれています。
帰ってから詳しく本(稲本正「日本の森から生まれたアロマ」)で
調べると、ローズウッドよりもさらに多様な成分を含んでいて、
それが複雑な深みのある香りにつながっているようです。

リナロールといえば鎮静作用をもち、
ゲラニオールも肌の再生、皮膚の弾力回復、収斂に役立ちます。
肌への作用としては、成熟肌をなめらかに、つややかにしてくれそう。

……と、新しい精油を手に入れて、うきうきの月曜日から2日後の水曜日。
ボディとフェイシャルのお客さまをお迎えして、好みを伺ったところ、
「森の香りが好き。ローズウッドとか……」と
おっしゃるではないですか!

これは天の配剤でしょうかね。
その日はクレイパックに土佐小夏、トリートメントにクロモジ、と
フェイシャルは和精油のみで。
トリートメント後、お客さまのお顔がやっぱり明るく、顔色もよく
つやつやと輝いていたので、再びフェイシャルの喜びをかみしめました。

また、クロモジといえば、和菓子に添えてある
高級楊枝としても知られています。
クロモジにはすぐれた抗菌作用があり、
かつては歯ブラシとしても使われていたそうで、
yuicaの方も、これで歯磨きされているそう。

ってことで、その勢いで歯磨き粉を作ってみました。
DSC03645.JPG

Facebookに写真をのせたら、レシピのリクエストをいただいたので、
こちらにも転載。
しかし、レシピといっても、全然分量は量らずに適当です。

@フレンチクレイホワイト(大さじ2杯分くらい使ったかな)に、
 適度な固さになるまで精製水を入れながら混ぜる。
A好みでちょっとグリセリンを入れて混ぜる(甘味がつきます)。
B最後に精油を加えて混ぜる。

以前に作ったときはティートリーで作りました。
クローブもよく勧められていますね。

材料ですが、以前にモンモリロナイトでも、
重曹でも作ってみたことがあります。
重曹はしょっぱいです! 
モンモリロナイトは……なんともいえずまずかった……。
ホワイトクレイは、いちばん普通の歯磨き粉に感じが似ていたので、
以来、これを使うようにしています。

本日の参考書籍

posted by metsä at 22:40| Comment(2) | 精油 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする